地域ぐるみの幸せづくり社会福祉法人 後志報恩会

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法人経営・施設運営の視点

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2019年 経営の視点

『ありたい姿』に向かって

理事長 阪口 光男

 今年度は、今日的課題と向きあいつつ、歴史を継承し、新しい時代に向かっての基盤を整える時であると考えています。

2020年は、銀山学園が創設されてから50年の歩みの節目を迎えます。法人事業の礎を築いてきた故 野村 健元理事長、山崎忠顯前理事長をはじめ、多くの先輩職員、そして、生活を共にしてきた皆さんや地域の方々の想いと歩みをどのように継承し、次世代へと引き渡していくのかが問われています。1970年5月に札幌報恩会の事業として仁木町銀山に銀山学園の事業を開始しました。その後、大江学園の建設等を経て、1989年に後志報恩会として分離独立し、道立和光学園を民間法人として移管を受け、今日に至るまで、利用者の幸せづくりと地域に向き合いつつ事業を展開してきました。この間、一貫して目指してきたものは、一人ひとりが地域社会の住民として当たり前に生活することが『人間の幸せづくり』につながるという確信です。

新たな50年に向かって、変えることの出来ない『人間福祉の実現』を目指しつつ、変えることの出来ることは大胆に変えていく勇気をもって臨みたいとおもいます。又、変えても構わないことと変えてはならないことを見分ける知恵を豊かにしなければなりません。

日々の実践の充実に取り組みながらも、『人間福祉の実現』のために何をすべきか《ありたい姿》を三つの視点から模索し、新たな計画を検討していきたいと考えています。

三つの視点とは、1、利用者の喜びを実現すること(ⅰ利用者主体の充実 ⅱ専門的資質の向上 ⅲ地域福祉の展開) 2、職員の喜びを実現すること(ⅰ安定した職員体制の充実ⅱやりがいのある組織の向上 ⅲ働きつづけたい雇用環境の展開) 3、経営の喜びを実現する(ⅰ安定した経営の充実 ⅱ改善し共有する意識の向上 ⅲ全員参加型の仕組の展開)に取り組むことです。これら視点は、決して目新しいものではありません。人権意識の向上を踏まえた支援の充実と共に生きる場としての地域づくり、歴史・社会・経済的な変化の中で人材確保と共感・信頼に裏打ちされた組織づくり、職員がそれぞれの立場で経営に参加する仕組づくり等を目指すことが求められているのです。

早急に建物の老朽改築の構想の実現や新規事業の取り組みも進めなくてはなりません。

『ありたい姿』を実現するためには、現場がそれに共感・共有することが必要です。課題に向き合い、改善の方向を検討し、実行するのは現場です。『価値を生み出すのは現場』なのです。現場は、日々利用者・地域と向き合いその想いに応えています。強い現場があるかどうかが、目指すべきものを実現出来るかどうかの鍵になります。今まで以上に強い現場をつくるためには『夢を共有すること』『現状と向き合い新たな発想をもつこと』『改善と改革をすすめること』です。そのためにも『人間福祉の実現』『人間のしあわせづくりの実現』のために『ありたい姿』を今一度見える化(見える化・視える化・診える化・観える化)し、日々の実践の質を高めつつ、新たな一歩を踏み出す一年にしていきましょう。

2019年 運営の視点

信頼と感謝とロマンを共有できるチーム

理事長 阪口 光男

私たちの使命と責務は「安心と笑顔でつなぐみんなのしあわせ」です。このことを念頭に支援をしていれば不適切な支援や虐待につながることはありません。その基盤には法人の基本姿勢である「信頼と感謝とロマンを共有できるチーム」が必要になります。

しかし、なかなか共有出来ないのが現実かもしれません。「あの人の姿勢は利用者の想いに寄り添っていない」「その考えは虐待につながる」「あの支援のやり方はおかしい」「あんな関わり方では我儘を助長してしまう」「あの人は甘すぎる」「けじめをつけない支援は本当の支援ではない」「すぐに他人まかせにして自分ではやらない」等々。支援の現場からはさまざまな声が聞こえてきます。いろいろな声は聞こえてくるのですが、どうやら直接向き合うことなく、つぶやきのみに済ませているようです。そして、氷山のように見えない問題が水面の下に沈んでしまうのです。不満は蓄積し、やがて組織的な綻びにつながることになってしまいます。

私たちの向き合う一人ひとりは異なります。そして、支援するという私たち一人ひとりも異なるのです。別な言葉で表現するなら双方が多様性の中にあるということです。多様な人に多様な人が関係するのですから、その支援関係は無限大に多様になるのです。多様な支援関係には「しなやかさ」が求められるのです。さらに、集団組織に所属する一人ひとりにも個性がありますから、さまざまな個性がぶつかり合いながらも良好な関係を形成していくことに難しさが生じてくるのも理解できます。現代人は、複雑な人間関係の中でのぶつかり合いを避けるために、深くかかわることを避けるようにして生きる『シゾイド人間』と表現した人もいます。しかし、支援現場では、互いに関わり合いを避けることはできません。むしろ『いかに関わりを深めるか』を問い続けることが求められているのです。『痛みを抱えて生きる人の痛みを感じる』ことを共有することから私たちの支援ははじまります。支援は一人では出来ません。チームで進めていかなければ成り立ちません。時間という縦軸、多様な人がかかわるという横軸が織りなすところに支援の現場があります。 そこでは『見える化』が必要です。互いに耳を傾け、理解し合うことに向き合っていくのです。意見の違い、価値観の違い、経験の違い、感性の違い、反応の違い、知識の違い、技術の違い、等々違うことを超えて、一致点を見出していくことが私たちにも求められているのです。

私たちの仕事は『闘い』であると言われます。『自分自身との闘い』『歴史との闘い』でもあるのです。自らの内にある差別と偏見の意識・感情・価値観と闘いつつ、歴史の中で差別と偏見の中におかれ、命と人権を軽んじられてきた人々がいるという社会・文化との闘いに向き合うのが私たちの仕事でもあります。それが私たちの使命であり、責務だと思います。

『安心と笑顔でつなぐみんなのしあわせ』を実現するという『ロマン』に向かうためには、現場を支える一人ひとりが『信頼』と『感謝』をもって互いに尊重し合わなければならならいのです。それは互いに『赦し合う』という行為に他なりません。マハトマガンジーは凶弾に打たれた時に、自分の額に二本の指を当てて倒れたそうです。この指を当てるしぐさは『赦す』という意味です。自分の命を奪うものまでも『赦す』という姿勢の背後にあるのは『愛』の行為なのです。それは福祉の根幹にある姿勢そのものであることを思い起こしたいと思います。

『信頼と感謝とロマン』を共有できるチームとして、この一年も歩んでいきたいと願っています。

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